世界の軍事費支出ランキング ~世界の軍事費は史上最高額に~(ストックホルム国際平和研究所)
世界の軍事費支出ランキング ~世界の軍事費は史上最高額に~(ストックホルム国際平和研究所)
スウェーデンにあるストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute:SIPRI)は、2018年の世界の軍事支出が1兆8220億ドル(約200兆円)だったと発表。これは過去最高の額だったようで、アメリカと中国の2つの超大国でおよそ半分の約100兆円を占めている。
SIPRIによる軍事費データベース:https://www.sipri.org/databases/milex
◯ 世界の軍事費ランキングの要点(2019年発表)
- トップはアメリカで6,490億ドル、2位は中国で2,500億ドル
- アメリカ、中国で世界のおよそ半分を占める
- 日本は9位、中国とどう向き合うかが問われる
◯ ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)による世界の軍事費支出ランキング
ランキングの結果は次のとおり。
- アメリカ (6,490億ドル)
- 中国 (2,500億ドル)
- サウジアラビア(676億ドル)
- インド (665億ドル)
- ロシア (614億ドル)
〇 突出する超大国アメリカ、追随するもう一つの超大国の中国
依然として、アメリカの軍事費が突出しています。他方、中国はGDPを飛躍的に伸ばすことにくわえ、近年、軍事費も急膨張。結果として、超大国アメリカの一強から、米中2つの超大国の対立軸が形成されつつあります。
実際、ここ10年間ではアメリカの軍事費は-17%減少する一方、中国が軍事費を83%も増加させており、アメリカとの差が縮まる状況に。日本は中国を隣国としており、太平洋を挟んでアメリカが位置します。この超大国らに日本はどう向き合っていくのか。
人類は平和を求める一方、世界の軍事費は増加の一途を辿っています。大国同士の戦争は少なくなっていますが、科学技術の発展により、物理的な緩衝地帯が消えつつあり、人類はサイバー攻撃や宇宙軍の創設など次のステージへ。今後も軍事費が膨張し、大国同士が直接ぶつかる状況にならなければよいですが…。
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世界各国の政治・経済主要イベント。もう今年も残すところ2か月弱。
オーストラリアのシンクタンク、経済平和研究所が発表する世界平和度指数ランキング
わたしのポートフォリオ(2019年10月) ~S&P500指数が最高値を更新!一方、GEやBEのダメ株の結果やいかに~
わたしのポートフォリオ(2019年10月) ~S&P500指数が最高値を更新!一方、GEやBEのダメ株の結果やいかに~
2019年10月は、S&P500指数が再び3,000ポイントを超え、勢いそのままに30日に最高値を更新し、3046.77ポイントで終値をつけました!
米連邦準備理事会(FRB)が今年3回目となる0.25%の利下げを決定し、金利の目標を1.50~1.75%に設定した一方、今後は利下げを休止する可能性があることを示唆。
金利据え置きや米中貿易交渉といったマーケットにはネガティブな要素もありましたが、好調な企業決算発表を追い風に、S&P500指数は最高値を更新(ロイターによると、S&P500構成銘柄の278社の約74%が利益予想を上回った)。最高値更新のため、今後も株価は続伸すると予想します。
1.2019年10月末のポートフォリオ
さて、今月も月末にポートフォリオを確認しました。わたしの2019年10月末時点のポートフォリオはつぎのとおり。
VOO(S&P500指数に連動)は先月末と比較してプラス4.2%の一方で、VYM(高配当銘に連動)はプラス2.9%でした。先月はバリュー株に風向きが変わりつつあると思ってましたが、グロース株も力強さを堅持。特にアップル、マイクロソフト、フェイスブックなどの超大型銘柄が好調でしたね。
個別銘柄は軒並み先月比でプラス、唯一マイナスだったのはブルームエナジー(BE)です。これまでに散々下げたのに、さらに下げるという恐ろしい負のスパイラル。グロース株の醍醐味!(涙)
日本のマーケットも日経平均が23,000円台を回復するなど、やや持ち直している印象ですね。ひふみプラスも引き続き先月比でプラス4%でした。
2.今月に購入した銘柄 ~NISA枠~
- 楽天全米株式インデックスファンド(楽天VTI)
毎月の変わらない鉄板銘柄、積立設定をしているので自動的に買付けをしてくれます。
3.今月に売却した銘柄
- ゼネラルエレクトリック(GE)
今月の主役はゼネラルエレクトリック(GE)。10月末のポートフォリオでは、GEを記載しましたが、31日のアメリカ市場がオープンした際、GEを全株売却しました。理由は、30日の決算で産業部門の収益と財務の改善が好感され、一時10%以上の上昇を記録し(先月比ではプラス17%)、一時的に株価が持ち直したためです。
加えて、GEは改革の道半ばということ、ブルームエナジー(BE)で痛い目にあった経験を生かすため、全株を売却することに決めました。GEの購入単価は約13ドルで、売却額は10ドル弱。したがって損益はマイナス24%となりました。
これにて含み損がある銘柄はいよいよブルームエナジーのみに…。
4. 今月のまとめ
10月は日米ともにマーケットが好調で、気持ちの良い1か月でした。現在、ポートフォリオにおけるETFや投資信託の割合は62%あるため、今後はこれらを50%程度まで落とす予定。配当金もたまってきており、どの個別株に再投資するかを検討中です。
私見では、米中の貿易摩擦は一時的なものではなく、日米貿易摩擦の時のように何年も続くと考えています。覇権をとるのはどちらの国になるのか、目が離せません。
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今年の2月、GEは株式分割(スピンオフ)を実行しました。SBI証券におけるGE株のスピンオフは、なんとスピンオフ株だけでなく保有していたGE株も一般口座に移行するというものでした。特定口座の方が管理が圧倒的に楽なため、困った問題です…。
2019年7月にもS&P500指数は初の3,000ポイント台となり、最高値を更新。米中貿易摩擦の真っただ中、3か月たたずで最高値を更新しており、目下アメリカマーケットが好調であることが窺えます。
マイクロソフト(MSFT)が新高値更新!!! ~JEDIプロジェクト受注を受けて~
マイクロソフト(MSFT)が新高値更新!!! ~JEDIプロジェクト受注を受けて~
さて、アメリカ株式市場では、S&P500が最高値を更新しました。ナスダックも最高値に迫っており、好調ぶりがうかがえます。もう一つは、米中貿易摩擦い対する両国の歩み寄りがみられていることも要因ですが、こちらは予断を許さないと思っているくらいがいいでしょうね
そして、アメリカ国防総省のデータをクラウド管理するプロジェクト(JEDI)は、マイクロソフトが受注することに決定しました。事前には、アマゾンが受注するのではという憶測もあったようですが、歴史のより長いマイクロソフトに軍配が上がったかっこうです。
これを受けてマイクロソフトは先日、新高値を更新!!!わたしのポートフォリオの個別銘柄では主力級のマイクロソフトなので、素直に嬉しい。アマゾン、マイクロソフトどちらに転んでもアメリカにとっては自国というところが、経済大国たる証なのかなとも思います。
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今年の7月10日にS&P500指数は、はじめて3,000ポイントの大台に達しました。その時のわたしのポートフォリオがこちら。
前回、マイクロソフトを購入したのは、今年の5月でした。その時も株価が高い(およそ117ドル/株)と思っていましたが、そこからさらに右肩上がりに。決算もはずしませんでしたね。
加熱式タバコと電子タバコの違い ~ニューヨーク州電子タバコ販売禁止を検討~
加熱式タバコと電子タバコの違い ~ニューヨーク州電子タバコ販売禁止を検討~
先日、アメリカのニューヨーク州の裁判所は、ニューヨーク州知事が今年の9月に承認したフレーバー付き電子タバコの販売禁止法の施行を暫定的に差し止める命令を出しました。
昨今アメリカでは、若者の間で電子タバコによる健康被害が拡大していることを受け、電子タバコに対する風向きが強まりつつあります。具体的には、電子タバコが原因とされる肺疾患による死亡件数が増加しており、電子タバコ関連の疾患(疑いも含め)は1,000人を超えたとの報道もあります。
加熱式タバコと電子タバコの違い
そもそも、電子タバコと加熱式タバコは製品として異なりますが、あまり認知されていないように思います。下記に特徴を羅列しました。
加熱式タバコ
- タバコの葉(ペースト状など)を電気で加熱し、水蒸気を吸い込む
- ニコチン、タールを含む
- メーカーは、フィリップモリス(アイコス)、ブリティッシュアメリカンタバコ(グロー)、JT(ブルームテック)など
- 紙巻タバコより健康リスクが低いという研究結果は、タバコ産業以外の研究機関からは公表されていない。規制は紙巻タバコと同程度か。
電子タバコ
- タバコの葉を含まず、リキッド(液体)を加熱し、水蒸気を吸い込む(様々なフレーバーが特徴)
- ニコチン含有する・しないの両方、タールは含まない。
- メーカーはJUUL、VAPEなど
- 健康への悪影響が懸念され議論になっており、各国政府の規制が強まる傾向にある
紙巻タバコ
- タバコの葉を燃焼させて、煙を吸い込む(フレーバー付きもあり)
- ニコチン、タールを含む。
- メーカーは、フィリップモリス(PM)、アルトリア(MO)、ブリティッシュアメリカンアバコ(BTI)、JT(2914)など
要するに、電子タバコは有害性がクローズアップされ、議論の的になっており、各国政府の規制が強まる見込みが強いです。投資先としても電子タバコメーカーは、リスクが高まりそうです。アメリカ大統領のトランプ氏も味やフレーバー付きの電子タバコの販売を禁止する方針を発表していますしね。
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電子バタコメーカーのJUUL社の売り上げ推移。また、権威として名高く、食品や衣料品の製造・販売にも大きく影響を与える米国食品医療局(FDA)は電子タバコの規制に積極的です。
サンフランシスコ市では、すでに電子タバコの製造・販売を禁止する法令が可決されています。どちらかというとアメリカやヨーロッパでも規制や法整備が進んでいくように思います。
保有米国株のブルームエナジー(BE)の経過レポート その3 ~度重なる下落、小型株の下落はとどまることを知らない~
保有米国株のブルームエナジー(BE)の経過レポート その3
昨日は即位の礼の儀式が執り行われました。関東では朝から雨が降る中、儀式のときに都内で晴れ間が見え、虹もかかったと報道されています。天候や株価はコントロールできませんが、祝いの日にふさわしい天気になってくれて嬉しく思います。
さて、一方、わたしのポートフォリオでぐったりしているのがブルームエナジー(BE)。株価はもう落ち着いただろうと高を括っていたら、昨日は7%を超える下落。原因はなにかとYahoo Financeを見てもニュースは見当たりませんでした…。
そういえば、とある記事で、ショートでは3ドルがサポートラインになるとも伝えていたことを思い出しました。BEは3ドルを割るとあっという間に2.73ドルまで暴落。アナリストの予測って当たるんですね!(こんなことだけ当たらなくていいんだよとぼやきたくなります…)。この記事では、ユニコーン候補企業はもう死んだと、ブルームエナジーのことを伝えており、まさしくお前はもう死んでいる状態。
そんなブルームエナジー(BE)の株価推移はこんな感じです。
38ドル(52週高値)→8ドル(8/12決算発表)→3.31ドル(9/17)→2.73ドル(10/22)
先日もお伝えしましたが、わたしのBE1株の平均購入単価はおよそ12ドル。つまり、80%近くも暴落しました。崖の下に落ちていることに気づきましたが、BEに関してはどう処理するかはもうお手上げ状態ですね。
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こちらは暴落した原因の2019年Q2決算レポート。ブルームエナジーおそるべし!
9月中頃の時点でわたしの購入価格から70%以上も暴落していました。52週高値が懐かしい…。
クラシックカーが今も活躍するキューバ
クラシックカーが今も活躍するキューバ
週末の台風はすさまじかったですね。午前中は雨風もたいしたことがなく、大丈夫だろうと高をくくっていましたが、近所の河川の水位が知らぬ間にぐんぐん上昇していました。備えあれば憂いなし、ということで日ごろの準備が大切なことを痛感…。
さて、キューバといえば社会主義国であり、カストロ議長、チェゲバラなどの政治家・革命家、ベースボール、葉巻、有機農業など独特な文化を持つ国の一つで、歴史も興味深い国です。そんなキューバを旅行してみると、クラッシクカーの聖地であることを知りました。キューバでは、アメ車のクラシックカーが、なんと現役で活躍しています。今日はキューバの首都ハバナで見かけたクラッシクカーをご紹介。ズラリと並んでる姿は壮観。
写真でみると街がすごくきれいに見えますが、まだ発展途上の国であり、現地の人が住む家やインフラの質はそれほど高くはありません。外国人向けの高級ホテルは先進国並みで、快適にすごせますが高い(笑)。これは発展途上国にありがちなパターンですね。
クラッシクカーはタクシー車両として使われているものもあり、外国人も利用が可能です。こんな色鮮やかなクラッシクカーに乗れるのは素敵。タクシー利用の際に注意が必要なことは、メーターがないこと、外国人とキューバの人が使用する通貨が微妙に異なることです(似ているが異なる)。利用する前に目的地を告げ、金額を確認することが重要!ぼったくりに合わないように気をつけましょう。
こちらはタクシーの車内、内装や計器が渋すぎる…。ただ、自分が利用したタクシーの計器はぶっ壊れており、何キロ出ているのかわかりませんでした(笑)。運転手さんはスマホホルダーを使ってましたね。現代と時代を感じさせる社内の組み合わせがなんとも乙でした。
日本だと鮮やかな原色はいやらしい雰囲気になることもありますが、なんで南国だとこうも鮮明な印象になるのでしょうか。やっぱり紫外線やら太陽光の強さが違って、目に映るものが違って見えるものなのかな。あと、石造りの建築物や道路にもめちゃ相性がいい!
キューバはこんな感じで、建物の壁面や屋根、車両も原色をふんだんに使っています。比較的治安が良いため、先進国だけでなく、発展途上国を楽しめる人にとっては行く価値のある国ではないでしょうか。少しでもキューバに興味をもっていただければ、これ幸いです。
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こちらは海外で活躍する日本車。ネットニュースなんかでは、トヨタのハイラックスなどがテロ武装集団に使われているというネタもありますが、東南アジア、アフリカ、中東などでも日本車は大活躍です。特にハイラックスやランドクルーザーはタフで耐久性も非常に高いことから大人気。
フランスのパリでは、フェラーリやランボルギーニといった高級車に乗ることができるDrive Meというビジネスがあり、10,000円くらいで利用が可能。歴史あるパリの街で高級車を乗り回すのはいかがでしょうか。
わたしのポートフォリオ(2019年9月) ~成長セクターに変化の兆しか~
わたしのポートフォリオ(2019年9月) ~成長セクターに変化の兆しか~
2019年9月はS&P500指数が再び3,000ポイントを超えましたが、月末にかけて米国の各種統計・指標がネガティブな結果となり、10月頭には2,900ポイントを切りました。
ちょっと気になったのは、後述しますが、ポートフォリオを牽引してきたビザ、マスターカードなどの情報技術セクターが前月比でマイナスとなる一方、ディフェンシブ銘柄が前月比でプラスになっていることです。なんとなく景気の風向きが変わる可能性が出てきたのかも。
あとは、サウジアラビアの石油施設へのテロも大きな事件でしたね。石油先物価格は一時急騰したものの、その後は落ち着いた展開となりました。
1.2019年9月末のポートフォリオ
さて、今月も月末にポートフォリオを確認しました。わたしの2019年9月末時点のポートフォリオはつぎのとおり。
VOO(S&P500指数に連動)は先月末と比較してプラス1.7%の一方で、VYM(高配当銘に連動)はプラス3.0%でした。これまで好調だったビザ(V)、マスターカード(MA)は先月比でそれぞれ-2.3%と-2.4%でした。ちなみにブルームエナジー(BE)は先月比でも-28.5%でした(うわっ、やばすぎ…)。個別株でプラスだったのは、フィリップモリス(PM)、ゼネラルエレクトリック(GE)などでした。
あと、ひふみプラスが先月比でプラス4.8%と好調でした。TOPIXもやや持ち直しつつあるのでしょうかね。
2.今月に購入した銘柄 ~NISA枠~
- 楽天全米株式インデックスファンド(楽天VTI)
- 東京電力
今月も楽天全米株式インデックスファンド(楽天VTI)を積立購入しました。積み立て投資は株価の上げ下げに一喜一憂しないことが、大きなメリットですね。
もう一つの購入銘柄は東京電力でした。千葉の台風被害による停電などなにかとお騒がせな東京電力ですが、電力網というインフラは人間の生活と密接したものですし、今後も需要は安定的かと思います。米国の電力会社はなじみがないため、なんとなく購入しづらいですよね。
3.今月に売却した銘柄
- なし
4. 今月のまとめ
情報技術セクターやS&P500指数よりも、VYMやフィリップモリスなどのディフェンシブセクターが好調でした。これは一時的なものなのか、今後しばらく続くかによって景気の動向も明らかになるのではと感じます。
ポートフォリオは50%をETFやインデックス型の投資信託とし、残りの50%を個別株で主にグロース株に配分しようと考えています。いまだポートフォリオの62%がETF・インデックス投資のため、少しずつ個別株を買い足していきたいと思っています。
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わたしのポートフォリオの中で真っ赤に燃えてるやつは誰だ?それはお前だ、ブルームエナジーよ!!!平均購入株価からすでに80%くらい下げてそうな勢い…。ひどい…
こちらは先日に書いた石油価格の動向と、世界の石油生産量・埋蔵量のランキングです。先月はサウジアラビアの国有石油企業であるサウジアラコムに対して攻撃が加えられ、生産機能が失われるという非常事態に。
石油価格の動向と石油生産量・埋蔵量 ~サウジアラビアの石油施設攻撃を受けて~
石油価格の動向と石油生産量・埋蔵量 ~サウジアラビアの石油施設攻撃を受けて~
9月14日にサウジアラビア南部にあるサウジアラコム(国営石油企業)の石油施設が攻撃を受けたという、衝撃の事件がありました。これらのニュースは各種報道機関が報じています。米、サウジ攻撃は「イラン南西部から」 月内供給復旧で原油下落 - ロイター
サウジの石油生産能力が半数以上、影響を受けたとされ、原油価格は一時的に20%ほど上昇しました。しかし、備蓄を取り崩すなど対応や月内に石油生産を復旧させるとサウジ政府から発表があったため、相場は落ち着きを取戻している状況です。以下のグラフはここ1ヶ月の原油先物価格(WTI)です(Yahoo finance USより)。
◯ 各国の石油生産量(2018年)
- トップ3はアメリカ、サウジアラビア、ロシア
- 生産国は大きくOPECと非OPECに分かれる
- OPEC加盟国は14カ国で中東が多く、他にアフリカや南米の国が加盟
◯ 石油生産国ランキングをチェック!
2018年の生産量トップはアメリカです。産業、教育・研究分野でトップを走るだけでなく、シェールガス革命により、天然ガスや石油といった資源でも生産大国となってしまいました。アメリカ×資源、まさに鬼に金棒とはこのことです。
上位には、OPEC諸国であるサウジアラビア、イラク、イラン、UAE、クウェートなどがランクインし、OPEC以外からはアメリカ、ロシア、カナダ、中国などがランクインしています。資源国うらやましいですね…。
トップ10(石油生産量)
- アメリカ
- サウジアラビア
- ロシア
- カナダ
- イラク
- イラン
- 中国
- UAE
- クウェート
- ブラジル
下図はトップ20までを含めた各国の石油生産量(千トン/年)です。
◯ 石油の埋蔵量と可採年数ランキングをチェック!
次に石油の埋蔵量と可採年数(ある年の年末の確認埋蔵量をその年の生産量で除した数値)ランキングを見ていきましょう。但し、可採年数は今後、採掘技術の進歩や新たな油田が発見された場合、さらに年数が増減する可能性もあります。
トップ10(石油埋蔵量)
- ベネズエラ (3,030億バレル)
- サウジアラビア (2,976億バレル)
- カナダ (1,678億バレル)
- イラン (1,556億バレル)
- イラク (1,472億バレル)
- ロシア (1,062億バレル)
- クウェート (1,015億バレル)
- UAE (978億バレル)
- アメリカ (612億バレル)
- リビア (483億バレル)
トップはベネズエラで、3,000億バレル超えです。2位は3,000億バレル弱でサウジアラビアでした。3位はその半分ほどの1,670億バレルのカナダです。
それぞれの可採年数は412年、73年、120年で、単純に考えると石油が完全に枯渇するのはまだ先のことになります。
しかし、有限であることに間違いはないため、徐々に自然エネルギーなど代替エネルギーに切り換えていく必要はありますよね。
下図はチップ20までを含めた各国の埋蔵量(BPによる推定値)と可採年数(図のカッコ内の数字で表記)です。ツリーマップのため、スクエアの大きさが埋蔵量の規模感となっています。
◯ 石油生産をめぐる展望
確認埋蔵量のうち73%はOPEC諸国に存在し、可採年数は100年を超えます。一方、非OPEC諸国は26%で可採年数は25年ほどと言われています。
しかしながら、ノルウェーの調査会社Rystad Energyによると、石油の埋蔵量はアメリカが2,640億バレルで、1位のベネズエラに匹敵する埋蔵量があるという試算もあります。これはアメリカの未開発のシェールオイル油田を含み、新技術で採掘が可能としているためです。
このように今後、ますますアメリカの存在感が増す可能性すらあります。もう一方の大国である中国は、石油の輸入国となっており、埋蔵量が増えるのかは不透明です。日本海など他国の海域に進出してこないよう願うばかりです…。
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水も石油と同じく人類にとって重要な資源の一つです。日本は水資源に恵まれているため、普段は意識することが少ないかもしれません。図をみると、けっこう北米も水ストレスが高いことがわかります。
グローバル・イノベーション・インデックス(世界イノベーション指数 2019年) ~世界知的所有権機関(WIPO)による発表~
グローバル・イノベーション・インデックス(世界イノベーション指数 2019年) ~世界知的所有権機関(WIPO)による発表~
スイスのジュネーブを本拠とし、国連の専門機関である世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization:WEPO)がアメリカのコーネル大学、フランスのインシアードと協同で、イノベーションの能力や世界のランキングであるグローバル・イノベーション・インデックス(世界イノベーション指数:GII)を発表しました。
◯ 世界イノベーション指数ランキング(2019年)の概要
- トップ3はスイス、スウェーデン、アメリカ、日本は15位
- ランキング上位は欧米諸国が占める
- 中国やインドが躍進を果たす
- 調査対象国・地域はおよそ130
◯ 世界イノベーション指数(GII)のランキング上位をチェック!
ベストなイノベーション国はスイス。特に特許数(一人あたりの特許出願数が突出)や知的所有権に関しての法整備が他を圧倒しており、2011年から9年連続で1位を維持しています。また、産官民連携も力強く、特に産業界と大学間での共同研究は世界トップクラスで、研究開発への投資額も世界をリードしています。2位以下の順位はつぎのとおり。
トップ10(イノベーション指数)
- スイス
- スウェーデン
- アメリカ
- オランダ
- イギリス
- フィンランド
- デンマーク
- シンガポール
- ドイツ
- イスラエル
因みに、アジアでは11位に韓国、12位に香港、14位に中国(昨年から3つランクを上げています)、15位に日本、52位にインドもランクインしており、アジア諸国はランキングをじりじり上げてきており、日本は取り残されるのではと少し心配に…。
◯ 世界イノベーション指数(GII)のスコアリング
調査対象は世界の国や地域、およそ130です。指標の項目は、人材や調査能力、インフラ、技術力、商標出願や研究開発投資、国際免許といった測定項目から、近年はスマホアプリの作成やハイテク輸出といった新しい指標も加わっている。合計80もの指標に基づき、総合的なランキングも発表しています。(が、細かなことを知りたい方は超ぅ長い本文を参照ください!)
https://www.wipo.int/global_innovation_index/en/2019/
◯ ラストフロンティアのサブサハラアフリカ
最後のフロンティアと言われるサブサハラアフリカ地域は、現在の先進国がたどった発展と同じ道を一歩ずつステップアップするというよりは、一気に発展段階をジャンプするようなイノベーションが起こる可能性があると言われています。
そんなサブサハラアフリカの域内ランキングは、南アフリカが63位、ケニアが77位、ルワンダが94位と続いています。
わたしも出張したことがあるケニアでは、M-PESAという電子マネーがナイロビのビジネスマンだけでなく、地方都市やあるいは農村の中間層あたりのおじちゃん・おばちゃんでも使っている人が多数いました。
日本などの先進国では、これまで個人が銀行口座を開設することで、送金・振り込みを行ってきましたが、現代のケニアでは銀行口座を持たずして、スマホでお金の送金や決済が発展しています。電子マネーだけでなく、固定電話→携帯電話という流れでなく、固定電話は普及せずにスマホが普及したり、買い物のプラスチックバックが早くから禁止になったりと異なる発展をしていきています。
アフリカでは様々なイノベーションを生んでもらい、一段飛ばしでこれまでと違った発展を遂げてほしい!
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こちらは世界の経済自由度指数のランキング。米シンクタンクが、財政の健全性、汚職の多寡、政府支出の大小、ビジネスの自由度、金融の自由度、などの10項目をスコアリングし、ランキング形式で公表しています。
こちらはトランスペアレンシー・インターナショナルが毎年、発表している世界の汚職指数ランキングです。やはり独裁政権や紛争のある国の多い、アフリカや中東の国が多いですね。上位は欧米諸国が並んでいます。
www.bloom-the-world.com
【悲報】保有米国株のブルームエナジー(BE)の経過レポート その2
方保有米国株のブルームエナジー(BE)の経過レポート その2
急に涼しくなってきましたね。え~っとわたしのポートフォリオの一角であるブルームエナジー(BE)もお寒くなってきました…。ポートフォリオの中で真っ赤に燃え上がっているのがBE株、経過をレポートします(対岸の火事に喜んではダメですよ…)。
1.ブルームエナジー(BE)の株価推移
38ドル(52週高値)→8ドル(8/12決算発表)→3.31ドル(9/17現在)
BEの52週の高値は38ドルです。そこから徐々に下げていましたが、8月12日の決算直後に40%を超える下落を記録。さらにあの震えた夜から1ヶ月ほどで悪夢が再びきちゃいましたね…。昨日、9月17日には20%を超える下落となり、株価は3.31ドルまで暴落中です。
因みにわたしの1株の平均購入単価はおよそ12ドル。つまり、70%以上も下落していてお通夜状態です…。
2. Hindenburg Researchによる痛烈レポート(9月17日付け)
9月17日、Hindenburg Research(金融研究機関)によるブルームエナジーの痛烈なレポートが公開されました。サマリーは次のとおり。
- クリーンエネルギーの雄とされていたBEは、セラノスやソリンドラと並び失敗した企業として歴史に名を残すだろう
- 調査によるとBEのテクノロジーは持続的でない、クリーンでない、収益的でない
- BEは2020年から2021年にかけて5億ドルを超える多大な債務の満期を迎えるため、破産候補企業として考える
全文は非常に長いので確認したい方は、こちらのHindenburg Research社ウェブサイトをご覧ください。
Bloom Energy: A “Clean” Energy Darling Wilting to its Demise – Hindenburg Research
3.まとめと今後の方針
レポートは全てを読んでいませんが、要はBEの製品はクリーンでもないし、有害廃棄物も発生するし、従来の電気供給網よりCO2を発生させているし、収益性もないし、これから迎える巨額の債務返済期限もあるし、破産候補企業だよ~んってことです。
この他にもかつてのユニコーン候補企業は死んだとも伝えている記事もありました…。この記事ではショートでは3ドルがサポートラインになるとも伝えています。
Bloom Energy Puts Popular on Short Seller Report
とにかくやばすぎるブルームエナジーですが、今後のわたしの方針はどうしましょう。これ以上は損を出さないためにも売り時ですが、すでに凍死家になっているため、凍死するまで握り続けてしまうかもしれません。
一点、助かったことは、BEがわたしのポートフォリオの1~2%を占めるにすぎず、70%の下落も全体のダメージとしては0.7~1.4%の損失に過ぎないことです。と言ってもいたい!
関連記事です。
こちらは2019年Q2の決算発表を受け、40%以上も暴落した後の記事です。真っ赤のBE株価おそるべし!
こちらは前回のブルームエナジーの経過報告レポート。新規公開株は、決算に少しでもミスが出たら、損切りや売り抜けろという格言のとおり、早々に見限っておくべきでした。大いなる教訓とせねばなりません…