世界の水ストレスを抱える国ランキング(2019年)~世界資源研究所による発表~
世界の水ストレスを抱える国ランキング~世界資源研究所による発表~
アメリカの世界資源研究所(World Resources Institution:WRI)が水不足に直面している国々を発表しました。World Resources Institute | Making Big Ideas Happen
世界資源研究所は、地球環境と開発の課題に係る政策研究と技術的支援を行う独立した機関で、ワシントンDCに本拠を構えています。また、国連環境計画(UNEP)、国連開発計画(UNDP)、世界銀行などと共同で、2年に1回「世界の資源と環境(World Resources)」を出版しています。
今回の発表では、現在、人口大国であるインドやパキスタンなどを含む世界17カ国、世界人口の4分の1を占める約17億人が、「水ストレス(water stress)」で極めて高いリスクにあるとしています。この他にもサウジアラビア、カタール、UAE等、中東諸国もリスクが高い結果となりました。
◯ 水ストレス調査(2019年)の概要
- 調査対象は世界164の国・地域
- 世界17カ国は深刻な水リスクを抱える
- 世界44カ国は高い水リスクにある
- 日本は75位とやや低い水ストレス
◯ 水ストレス(Water Resource)のランキング上位・下位をチェック!
トップ10(水ストレスが高い国)
- カタール
- イスラエル
- レバノン
- イラン
- ヨルダン
- リビヤ
- クエート
- サウジアラビア
- エリトリア
- UAE
この他に極めて高いリスクにランクインしたのは、サンマリノ、バーレーン、インド、パキスタン、トルクメニスタン、オマーン、ボツワナの17カ国です。多くの国が中東諸国であり、地理的な要因が大きいですね。中東は水の代わりに、石油が出るため、良い面悪い面あるのかも。
ワースト10(水ストレスが低い国)
- スリナム
- リベリア
- ジャマイカ
- アイスランド
- ガイアナ
- 赤道ギニア
- ガボン
- ブルネイ
- 東ティモール
- ブータン
一方、水ストレスが最も低かった国は、スリナム、ジャマイカ、ガイアナなどの南アメリカ大陸にある国で、他は世界中に散らばっていますね。大国は少なく、面積規模の比較的小さな国が多いのも特徴かと思います。
また、1960年代以降は人口増加などによる需要量の増加により、世界の取水量は当時比で2倍以上にも増加しています。今後、人口の増加や都市化、気候変動により水不足が進むと食糧不足、都市開発においても影響が懸念されます。
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