世界の生計費調査・都市ランキング(2019年) ~米コンサル会社 マーサー発表~
世界の生計費調査・都市ランキング ~米コンサル会社 マーサー発表~
さて、アメリカのコンサルティング会社である「マーサー(Mercer)」が世界生計費調査・都市ランキング(購買力評価ランキング)を発表しました。マーサーのグローバルサイトはこちらから:Mercer | Make Tomorrow, Today
わたしの経験では、先進国の大都市やアフリカの内陸国など、物理的な移動が大変な都市は物価が高い印象です。一方で、物価の安いくには東南アジア諸国で、ホテル代や飲食費もお手頃感満載。
それではさっそくランキング結果の概要などをチェック!
◯ 世界の購買力評価ランキング(2019年)の概要
- トップは2年連続で香港、東京は第2位!
- 購買力評価が最も低い国はチェニス(チュニジア)
- トップ10はアジアの国が多くランクイン!
◯ 世界の購買力評価のランキング上位・下位をチェック!
海外駐在員にとって最も物価が高い国の都市は2年連続で香港でした。続いて東京、シンガポール、ソウル、上海などアジアの都市がランクイン。因みにわれらが第2の都市大阪は第19位でした。
特に香港では、不動産価格が高騰しており、家賃が極めて高くなっています(と言っても香港には行ったことがないんだけどね)。
また、意外なところでは、11位には西アフリカのチャドの首都ンジャメナ、23位にはコンゴ民主共和国の首都キンシャサも入っていますね。チャドやコンゴ民主共和国はアフリカの内陸国で、特にアフリカの内陸国は物価が高いイメージです。インフラ整備や物流が脆弱で、輸送コストが極めて高いって感じでしょうか。
トップ10(物価が高い都市)
- 香港
- 東京
- シンガポール
- ソウル
- チューリッヒ
- 上海
- アシガバット(トルクメニスタン)
- 北京
- ニューヨーク
- 深セン
一方、物価が低かった都市は、チュニス(チュニジア)、タシケント(ウズベキスタン)、カラチ(パキスタン)と続きます。チュニジアって物価が安いとは知らなかった。この他にも発展途上国の都市が中心にランクイン。国名まで書かないとどこにある都市かピンとこないのが多い(汗)。
物価が低い都市の方は、中東、アジア、アフリカ、南米、東ヨーロッパなど世界に点在していて掴みどころのない感じですね。
トップ10(物価が低い都市)
- チュニス(チュニジア)
- タシケント(ウズベキスタン)
- カラチ(パキスタン)
- ビシュケク(キルギスタン)
- バンジュール(ガンビア)
- ウィントフック(ナミビア)
- イスラマバード(パキスタン)
- トビリシ(ジョージア)
- スコピエ(北マケドニア)
- マナグア(ニカラグア)
◯ ランキングづけの手法
当ランキングは、ニューヨークをベース(100)とした場合の各都市の指数を比較した手法をとっています。通貨は米ドルとしているため、為替がランキングにかなり影響を与えるようです。実際、現地で生活してみると生活費の高い国って、米ドルの強さが際立っており(現地通貨が弱い)、為替レートの変動がとても大きいんですよね。
2019年は209都市の住居費、交通費、食糧費、衣料費、家庭用品費、娯楽費などを含む200品目以上の価格を調査しており、膨大なデータを根拠にランキングしているため、かなり信頼性は高いです。
◯ まとめ & マーサーのウェブサイト
マーサーのウェブサイト(日・英)では、調査結果の概要を閲覧することができます。日本のウェブサイトでは、全ランキング(英語) は氏名・所属などの基礎情報を条件に入手が可能で、英語サイトではランキング自体はすべてウェブ上に公開されていました。Mercer’s 25th annual Cost of Living Survey finds cities in Asia most expensive locations for employees working abroad
海外に駐在する人や中長期にわたって旅行する人にとっては、このランキングはけっこう有用ではないでしょうか。
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こちらは生活に密な法定最低賃金ランキングです。東京は近年、1,000円/時間を超えましたね。やはり緩やかなインフレ+賃金も徐々に右肩上がりが望ましいのではと思われます。物価だけインフレすると困りますよね(汗)
こちらは世界企業の役員報酬ランキング。ここまで報酬があると、物価なんて関係なさそうで単純に羨ましい・・・